単繊維引張試験機 LEX820用 IFSS マイクロボンドモジュール

主な特徴

CMOSSカメラで引き抜き試験を撮影

CMOSカメラで引き抜き試験を撮影

 
 
ドロップレットの画像情報

ドロップレットの画像情報

繊維樹脂界面特性の試験に

LEX820IFSSマイクロボンドモジュール(Interfacial Shear Strength module) は既存の<単繊維引張試験機 LEX820>に着脱可能なアクセサリーで単繊維、フィラメントをマイクロドロップ(ミクロ滴下)で接着した状態からのディボンディングの試験に使用します。
 
50mmでのリニアー移動と正確な速度の制御、シヤリング・プレートの使用により極めてスムーズな動きによる引っ張り、高い位置再現性、細密なディボンディングのデータ供給が実現できます。 
 
繊維樹脂界面特性は複合材のパフォーマンスを左右する決定的な要素です。IFSSモジュールでは一般に知られたフィラメント上のエポキシ樹脂の界面特性を評価するマイクロボンド法を採用しています。同じ手法はガラス、セラミック、アラミド、玄武岩、天然繊維等の評価にも広く採用されています。
 
定量的な試験データに加え、CMOSカメラからの画像データも同時に取り込んで利用することができます。

IFSSモジュール本体装着時

IFSSモジュール本体装着時

 

IFSSモジュール

IFSSモジュールでは着脱可能で精密にレーザー加工されたタングステン製プレートを採用しています。このプレートはマイクロドロップからフィラメントを引く抜く際のサポートに使用します。
 
マイクロドロップから界面破壊までのプレートにかかる力をロードセルで記録します。この間、専用のプラスチック製タブで接着された試料(フィラメント)もう一方の側で圧縮空気を利用したカバーによりしっかり保持されています。

専用ソフトUvWin

カーボン単繊維の接着作業

リヨセル繊維上にポリプロピレンを滴下
(Courtesy of Hochschule Bremen)

 
カーボン単繊維の自動搬送

ディボンディング時のデータ波形(リヨセル繊維上に滴下したポリプロピレン)

 

ソフトでの試験・解析

最新版のUvWin 4 でIFSSでの試験を制御します。試験方法に関わるソフト上でパラメーターはいつでも修正、編集ができます。またいわゆるシステム・コンプライアンスの補正も自動で行います。
 

試料のマウント

試料のマウントには専用の1対型プラスティック製タブを使用します。なおその後ユーザー側で熱可塑性又は熱硬化性樹脂を使用してマイクロドロップを繊維に滴下してください。

使用者の声

 
 

ブリストル大学航空宇宙工学部ブリストル複合材料研究所 (BCI)-Usman Sikander氏

 

私の目的はUHMWPEやその他のポリマー繊維の接着特性を改善し、さまざまなポリマーマトリックスに埋め込むことが実験データを得ることでした。高性能高分子繊維は不活性な表面を持つため、繊維とマトリックスの間の接着を改善するために表面処理が必要でした。表面処理後、LEX-IFSSモジュールを使用して繊維/マトリックスの接着性の試験を行いました。
 
そこで課題になったのは、新しい材料を使って作業し、LEX-IFSS の試験方法を最適化することです。LEX-IFSSのパラメーターを理解することで、試験は非常に簡単で再現性の高いものとなりました。LEX-IFSSを広範囲に使用することで、部門全体で複数のスタッフにトレーニングもすることができました。
 
2019年後半から2020 年前半にかけてDia-Stron を訪問し、ソフトウェアの使用法、適用可能なUV 硬化樹脂の提案、および研究対象の繊維に応じた試験パラメーターに関する最適な提案を受けました。
 
なお、これら同様の繊維を試験する唯一の代替方法にUTMがありますが、この方法は、大変な試料の準備作業と技術を伴う複雑な試験設定が必要になります。LEX-IFSSを利用することで、試料の取り付けと試験の両方で、断然効率的な解決策を得ることができました。
 

 
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