フランツ型拡散セル
PermeGear Franz Diffusion Cell
静置型フランツセル
垂直型ガラス製の拡散セルです。一般にフランツセルと呼ばれています。オリフィス(開口部)の直径は標準で5mm, 9mm, 11.28mm, 15mm, 20mm、25mmから選択できます。またその他のサイズも特注で作成が可能です。
フランツセルには図の静置型に加え、皮膚のViabilityを維持できるフロー型(Flow through diffusion cell)があります。
*オリフィスとはセル上部のレセプターチャンバー部分の面積を指します。5ml ~20mlのものを規格品としてご用意しています。これらは主にジャケット付セルの最低容量となります。規格品以外の別注も承りますのでご相談ください。
また図のジャケットなし、ジャケット付きという分類にもあり、測定目的・内容により適切なものをお選びいただくことが重要です。
このうちオートメーションシステムにはバッファーを持続的に交換可能なジャケット付きのフロー型のみが対応します。
ジャケット付きフランツセル
右は一般的なジャケット付セルを表した図です。ジョイント部分はこれを含め数種ありますが、規格品として図の平面グランドジョイントが多く用いられます。容量自体に影響は与えません。全てのセルは図のように二つのガラス部分から構成され、クランプ、スターバー(攪拌に使用する磁石)とセットとして販売されます。
ジャケットなしフランツセル
左はジャケットなしのセルをスポンジ等に立てたものです。(ジャケットの役割等に関してはFAQをご覧ください。)ジャケットの有無に加え、最低容量等に若干の違いが出てきます。使用には温度コントロールされたプール、スタンド(専用スタンドは別売)、プールに対応するスターラーが必要です。
フロー型フランツセル
フランツセルには静置型に加え、この皮膚のViabilityを保てるフロー型があります。生理状態を維持するため、必要な栄養溶液を持続的に交換するための機能を備えています。具体的にはレセプター溶液循環のために新たなポートが加わります。なお後述の「フランツセル自動経皮吸収試験システム」はこのフロー型を使用した際のみに構築できます。
英語の "flow thru"、 "flow cell"、 もしくは "flow type" はともにレセプターコンパートメント内を流れることを表します。(ジャケットについて特に特別な変更はありません。)
オリフェスの直径が同じフロー型のレセプター容量は静置型にそれに比べ大きくなっています。これはジャケットの上部とジョイントの距離が長く、循環に必要なアームに適応させるよう設計されているためです。フロー型にはアームの形状等から下図の4つのタイプがあります。
フローポートのついたフランツセル(Type4)
フロー型フランツセルの4つのタイプ
フランツ型拡散セル:使用方法

試験を開始する前にレセプター内のバッファー、メンブレン(合成樹脂もしくは何らかの生体膜)、バッファーの温度、サンプリング容量、サンプリングの間隔を試験内容に合わせて決めておきます。
①恒温層の温度(循環するお湯の温度)を確認し、蒸留水を捨てた後、各セルにスターバーを入れます。
②メンブレン貼り付け時のバブルの発生を抑えるためレセプターの表面張力を利用してレセプターの上面一杯の水位から多少バッファーが盛り上がる程度(オーバーフロー気味)に満たします。
③メンブレンをレセプターのトップにゆっくり載せます。この際先ほどの盛り上がったバッファーの上から被せ余分なバッファーを隙間から漏れ出させるように上から圧します。もし空気がメンブレンとレセプターの間に溜まってしまったら、メンブレンを外し、再度バッファーを足してやり直します。
④メンブレンのバッファーへの接地面が完全で隙間がないか再度確認します。
ドナーキャップを取り付けクランプで留めます。各メンブレンのバリヤー機能の違いや、目に見えない漏れ等を把握するために水分蒸散計によるバリアーを測定し均等であることを確認します。
⑤定量(一般的には0.3gm /ml)のドナーコンパウンド溶液(ジェル、ローション、クリーム等)をメンブレンに塗布(もしくはドナーに添付)します。
より詳しい内容はご購入時に添付されますユーザーマニュアルをご覧ください。
フランツセル自動経皮吸収試験システム
フランツ型拡散セルを用いた持続的フローによる経皮吸収・膜透過試験システム
PermeGear Franz Cell Automated System
■フラクションコレクター(左前の図)によりユーザーは12つのセルから各々サンプルまでを採取することが可能。(V6スターラーをセル2つに増設した場合。)
■図は反時計回り1)フラクションコレクター、2)V6スターラー、3)ペリスタルティック・ポンプ、4)リザーバー(バッファー瓶)です。
■使用するバイアルは任意で選択可能。(標準で直径 28mm、20ml用バイアルに合わせたラックが付属。)
■使用するセルは使いやすく標準的なフランツセル(開口部9~15mm程度)を使用します。レセプター容量は5~12mL程度。
■現在すでにご使用の物を流用して、ご予算に合わせたシステムの構築が可能です。
持続性フロー方式
PermeGear社製の自動経皮吸収試験システムについては全て以下のような「持続性フロー方式」を採用しています。「全自動化システム」ではない反面、より研究目的に経皮吸収実験を行う場合に高い利便性を有しています。
ここでいう「全自動化システム」ではレセプター溶液を自動でサンプリング後、HPLCへ。その後レセプター溶液分を全量自動で交換します。
①ペリスタルティツクポンプでリザーバーよりマニフォールドを通じてレセプター溶液をセルへ。
②セルのジャケットは恒温層からのお湯で35-37℃程度に加温・維持される。スターラーのマグネットで透過中は攪拌も行う。
③セルにレセプター溶液を満たし、泡抜きが行われた後、使用される試料をドナーチャンバーに適用。
④設定された間隔でレセプター溶液がフラクションコレクターのバイアルに採取。
⑤サンプリングが終了した後、バイアルをマニュアルで分析のために取り外す。(HPLCへ)
写真はスターラーV9、フランツセル9個との接続例。
フランツ型拡散セル:関連製品
スターラーVシリーズ
V-Series Stirrers for Franz Cells

- 純正フランツセル専用スターラーVシリーズにはV3、V6、V9があり、それぞれ3、6、9つのセルを搭載できます。注)25mm以上のフラットフランジタイプのセルはVシリーズでは使用できません。
- スターラーの選択に際してはセルの数に加え、各セルの中心までの距離を考慮に入れます。V3ではセル3つ、V9ではセル9つを搭載し1つのセルの中心から隣接するセルの中心までの距離は127mmになります。(これとは別に水平セル・インラインセルにも使用可能なHシリーズがあります。)
- V9-Cではセルの数は同じですが、この距離は66mmと縮小します。25mmのセルでフラット・フランジ・クランプの幅は65mmあります。このような場合、固定が難しくなります。また30mmのセルでは同じクランプでも71mm幅になり、セル・ホルダーへの取り付けはできません。
フランツ型拡散セル:規格
静置型セル 規格
在庫があり納期の早い標準品
納期は在庫状況等によりご注文から数日から1ヶ月程度となりますのでご了承ください。
なおジャケット付き静置型について特に多くの実績のあるものを、以下に★印を付け推奨させていただいております。これらについては多くの学術文献に使用され、ご注文後、数日内の出荷も可能なスタンダード品です。※個数等に影響されますので事前にお問合せください。
標準品
品番 |
品名
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|---|---|
4G-01-00-05-05 ★ |
ジャケット付静置型-平面グラウンド-クリア-5mm,5ml(透過面積0.2平方センチ)
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4G-01-00-09-05★ |
ジャケット付静置型-平面ジャケット-クリア-9mm,5ml(透過面積0.64平方センチ)
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4G-01-00-11.28-08★ |
ジャケット付静置型-平面ジャケット-クリア-11.28mm,8m(透過面積1平方センチ)
|
4G-01-00-15-12★ |
ジャケット付静置型-平面ジャケット-クリア-15mm,12m(透過面積1.77平方センチ)
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4G-01-00-20-25 |
ジャケット付静置型-平面ジャケット-クリア-20mm,25m(透過面積3.14平方センチ)
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4G-01-00-25-20 |
ジャケット付静置型-平面ジャケット-クリア-25mm,20ml(透過面積4.9平方センチ)
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静置型フランツセル規格品
セット一式
9mmタイプは透過面積が0.64平方センチとなり多くの論文で引用されています。11.28mmタイプは透過面積がほぼ1平方センチとなり計算しやすいことで好評を得ています。
レセプター容量はそれぞれ5ml、8mlとなります。
ドナー部分、レセプター部分に加え、スターバー(磁石)、ピンチ・クランプが標準で付属します。
*専用スタンドは別売りです。
クランプはO-リング、平面グラウンド・ジョイントに用います。(詳細については後述のFAQをご覧ください。) ピンチ・クランプは他社製品に比べ非常に扱いやすく、このオリジナルのステンレス製のものが各セルに付属します。またネイルアダプター使用する場合やフランジジョイントには蹄鉄クランプを使用します。
フロー型の番号について
製品番号については最初の5つまでの2桁コードに関しては静置型と共通ですが、6番目のコードが必ずFTとなることで区別できます。その他静置型にないポートの種類に関するコードが加わります。
小見出しを入力します。
特注品-フランツ型拡散セル
揮発性のドナーコンパウンド用にガラス製キャップを備えています。 | Type3のフローセルに細いチュービングを使用するためのルアーフィッティング付きポートを備えています。 | Type3のセルでフランジのドナーを持たせた物です。 |
ドナー側にフロースルーの仕組みを備えています。透過中に何らかの液やガス状の物を充填もしくは取り出す際に使用できます。
| メスのルアーフィッティングがドナーの施された11.28mmのセルです。写真の様にシリンジ等が直接差し込めます。 | 遮光用アンバーガラス製のセルです。特に厚いサンプルを挟むのに適したフランジタイプのドナーを備えています。 |
ジャケットなしの5mmのセルです。通常のものより大きい20mlのレセプターを備えています。 | こちらもジャケットなしのセルです。こちらは逆にレセプターが極力少ない仕様になっています。(左が4ml、右が2ml。) | ドナー側にキャップを取り付けています。大きなキャップのため透過の課程でドナーの追加や膜への薬剤の塗布等が可能です。 |
フランツ型拡散セル:文献・資料
経皮吸収試験
Absorption of Contaminated Soil into Skin and Silicon Membranes - NIOSH - Deglin, Bunge
Amphiphilic Star-Like Macromolecules as Novel Carriers for Topical De-livery of Nonsteroidal Anti-Inflammatory Drugs – Michniak and Uhrich
Assembled Microneedle Arrays Enhance the Transport of Compounds Varying over a Large Range of Molecular Weight Across Human Dermatomed Skin - Verbaan, Bal, van den Berg, Groenink, Verpoorten, Luttge, and Bouwstra
Biodegradable Chitosan for Topical Drug Delivery of Retinoic Acid - Cattaneo, Demierre
A Novel Hydroxyapatite Bone Tissue Engineering Scaffold Incorporating a Tri-Model Pore Distribution - Buckley, O’Kelly
Transdermal and Buccal Delivery of Methylxanthines Through Human Tissue In Vitro- Michniak and Meidan
Carrier Proteins to Determine Local Pharmacokinetics and Artierial Distribution of Paclitaxel - Lovich, Creel, Hong, Hwang, Edelman
Interactions of Inertial Cavitation Bubbles with Stratum Corneum Lipid Bilayers during Low-Frequency Sonophoresis - Tezel, Mitragotri
Impact of Vehicle on Clobetasol Propionate Skin Permeation and Drug Distribution In Vitro - Huang, Tanojo, Lenn, Cuesico, Deng
Ultrasound Enhanced Transcorneal Drug Delivery - Zderic, Clark, Martin, Vaezy
A Novel Foam Vehicle for Delivery of Topical Corticosteroids - Huang, Tanojo, Lenn, Deng, Krochmal,
TNO Chemistry - Dermal Absorption and Metabolism (abstract)
Dermal Transfer and Penetration Algorithms - Intra, Italy 2005
Design, Testing, and Validation of an LC/MS Compatible Cell for Measuring Transdermal Diffusion- Utley
Transdermal Delivery of Diclofenac Sodium Through Rat Skin From Various Formulations - Özgüne , Karasul, Kantarcı, Sözer, Güneri, and Ertan
Influence of Drug Lipophilicity on Terpenes as Transdermal Penetration Enhancers - Godwin, Michniak
Near Infrared Spectrometry for the Qualification of Human Dermal Absorption of Econazole Nitrate and Estradiol - Medendorp, Paudel, Lodder, and Stnchcomb
Effect of Gramacidin on Percutaneous Permeation of a Model Drug - Lee, Hoo-Kyun Choi
Effects of Fatty Acids and Iontophoresis on the Delivery of Midodrine Hydrochloride and the Structure of Human Skin- Wang, Fan, Song, and Michniak
Occupational and Environmental Exposures of Skin to Chemicals - 2005 NIOSH - Skin Penetration of Organic Compounds from Aqueous and Lipophilic Vehicles - Romonchuk, Bunge
Validation of a Flow-Thru Diffusion Cell for Use in Transdermal Research – Addicks, Flyne and Weiner
Effect of Centrimide and Ascorbic Acid in In Vitro Human Skin Permeation of Haloperidol - Vaddi, Wang, Ho, Chan and Chan
Haut and Hautmodelle (Skin and Skin Models) - Muller, Muller, Lehr, Bakowsy, and Schafer
Transdermal Delivery of Heparin and Low-Molecular Weight Heparin Using Low-Frequency Ultrasound - Mitragotri, Kost
The Effect of Terpene Enhancer Lipophilicity on the Percutaneous Permeation of Hydrocortisone Formulated in HPMC gel systems -
El-Kattan, Asbill and Michniak
Improvement of the Experimental Setup to Assess Cutaneous Bioavailability on Human Skin Models: Dynamic Protocol (Abstract) - Dreher, Patouillet, Fouchard, Zanini, Messager, Rouget, Cottin, Leclaire, Beneche-Kieffer
In Vitro Delivery of Doxycycline Hydrochloride Based on a Porous Membrane-based Aqueous–organic Partitioning System Fana, Sirkar, Wang and Michniak
In Vitro Human Skin Penetration of the Fragrance Material Geranyl Nitrile - Bhatia, Lalko, Brain, Green
In Vitro Permeation of Tetramethlpyrazine across Porcine Buccal Mucosa - Chen, Hui-Nan, Xiao-Ling
In Vitro – In Vivo Percutaneous Absorption Comparability - Lehman, Franz and Raney Pre-Clinical Dermatology Research Laboratory, PRACS-Cetero Research, Fargo, North Dakota, USA Background. When chemicals come into contact with
In Vivo Percutaneous Absorption of Fragrance Ingredients in Rhesus Monkeys and Humans - Bronaigh, Wester, Bucks, Maibach, Sarason
Tyrosine-derived Nanospheres for Enhanced Topical Skin Penetration- Sheihet, Chandra, Batheja. Devore, Kohn and Michniak
Modulated Insulin Delivery from Glucose-Sensitive Hydrogel Dosage Forms - Kim, Park
Ocular Drug Delivery Using 20-kHz Ultrasound - Zderic, Vaezy, Martin, Clark
On-line Visualization of Dye Diffusion in Fresh Unfixed Human Skin - Grams, Whitehead, Cornwell and Bouwstra
Opinion on Homosalate - Scientific Committee on Consumer Products SCCP
Oxide Terpenes as Human Skin Penetration Enhancers of Haloperidol from Ethanol and Propylene Glycol and Their Modes of Action on Stratum Corneum - Vaddi, Ho, Chan, Chan
Percutaneous Penetration Enhancement Activity of Aromatic S,S-dimethyliminsulfuranes - Kim, El-Khalili, Henary, Strekowski, Michniak
Permeation and Reservoir Formation of 4-(methylnitrosamino)-1- (3-pyridyl) - 1- butanone (NNK) and Benzo[a]pyrene (B[a]P) across Porcine Esophageal Tissue in the Presence of Ethanol and Menthol - Azzi, Zhang, Purdon, Chapman, Nitcheva, Hebert, and Smith
Transdermal Delivery of Diclofenac Sodium Through Rat Skin From Various Formulations - Ozguney, Karasulu, Kantarci, Sozer, Guneri and Ertan
TEWL
Barrier Integrity Analysis using a Condenser-Chamber TEWL Instrument - Imhof, Xiao, Berg and Ciortea
イオントフォレーシス
Iontophoretic Transdermal Delivery of Buspirone Hydrochloride in Hairless Mouse Skin - Al-Khalili, Meidan and Michiniak
Iontophoretic Transdermal Delivery of Buspirone Hydrochloride in Hairless Mouse Skin - Al-Khalili, Meidan, Michniak
Transdermal Iontophoresis: Combination Strategies to Improve Transdermal Iontophoretic Drug Delivery - Wang, Thakur, Fan and Michniak
フランツ型拡散セル:FAQ
- Q:初めて経皮吸収試験を行います。どのセルのサイズが良いでしょう?
- セルのサイズは使用する膜を何にするかでおおよそ決まってきます。3次元培養膜であれば一般に5~11mm程度のセルからお選び頂けます。(規格がメーカーにより決まっていますのでご確認ください。)仮に7mm程度の膜であれば縁を除いた部分の直径ですので5mm程度のセルが適当です。
- また凍結皮膚組織(人間)、動物膜であればサイズはある程度自由なため15mm程度も不自由ないかと思われます。ただしサイズが大きくなればランニングコストも大きくなります。またレセプター容量も大きくなりますのでその点も考慮してお選びください。
- Q:初めての使用では大体何個くらいのセルで試せば良いのでしょう?
- ご予算のご都合もあるとは思いますが、最低3個程度の同時使用をお勧めします。
- 前述の3次元培養膜でも個別の膜の質にバラツキもあり透過の結果はまちまちの可能性があります。もし1つのセルで1回の透過試験を行えば一般に6-12時間程度は要するため最初の結果に丸1日掛かります。その間冷蔵庫で保存している膜は品質は低下するため、これを繰り返し行えば多くの時間をかけたものの結果の判断が大変難しくなります。
- 3つ程度のセルで同時に行えば膜によるバラツキも把握でき、仮に3つの内の1つで他に比べて異常な傾向が出ても、残り2つの結果を生かすことができます。
- セルが多ければご用意された膜を新鮮な状態でにオンタイムで有効利用することが可能です。多くの場合セル等の機材代より膜のランニングコストや時間・人件費のほうが高くつきます。
- Q:フロー型と静置型はどう使い分けるのでしょうか?
- 基本的に剤が透過しにくいと予想されるケースや皮膚のViabilityの維持が重要でないケースは静置型を選びます。 また初めて経皮吸収試験を行われるケースも初期投資が少ないため静置型をお使いになる方が多いようです。
- フロー型では逆に透過が早く、皮膚のViabilityの維持が重要なケースで使用します。フロー型は基本的に自動システムとして構築しますのでそれなりの初期投資も必要です。ただ多くのサンプルを一定時間で扱うには不可欠です。また新たに始められる方にもプロトコール化が楽なため実際は理想的なものになります。
- Q:ジョイントの形状と特徴を教えてください。
- セル上部のドナー部分と、セル本体をつなぐ互いの面をジョイントと呼んでいます。メンブレンはこの間に挟まれ、クランプで固定されます
- オリフィスとはドナー及びレセプター・チャンバーが曝される面積を指します。通常ガラス製のセルではこの部分は丸い形になり、フランツセルのサイズを言うときこの部分の直径を用います。(外径ではありません。)
- フランツセルにはジョイントの形状で多くの種類があり、ここでは図の4つのジョイントについて紹介します。
- 最も一般的なのは平面グラウンドで、平面グラウンドOリングとも呼ばれます。一般にフランジタイプより同じオリフィスの直径であれば強く、4mmまでの薄いメンブレンに適しています。
- 平面フランジはこれに対して10mm程度の比較的厚い膜に対して適しています。またオプションで30mmまで対応可能です。
- Oリングタイプは特に化学合成された薄い膜の固定に適しています。メンブレンをOリングで圧迫してレセプター・チャンバーの上に固定します。
- 球形ジョイントは主に角膜等の研究に使用され、12mmと18mmのものを規格としてご用意しています。

- Q:規格品と特注品の差を教えてください。容量が直径をそのままに容量を変える際にはどんなものがあるのでしょう?
- 前述の通りオリフィスの直径がセルの大きさを決めます。レセプター・チャンバーが円筒である限りは、オリフィスの直径が同一であればレセプター・チャンバー容量も同一になります。(サンプリング・アームは除いて)
- しかし時として、セル自体の高さを保ったまま、レセプター・チャンバーの容量変更が必要になるケースもあります。このような場合、特注でセルを作成することができます。
- 図は共に5mmのジャケット付セルの図です。左は規格品で容量が5mlです。形状に注目するとジャケット内のレセプター・チャンバーの直径が大きく作られていることがお分かりだと思います。
- これに対して右のセルでは、同じ5mmでもレセプター・チャンバーの直径はそのまま変わらずに下までつながっています。このため容量を3mlまで落とすことできます。(底面はスターバーのためにやや膨らんだ格好になります。)

- オリフィスの直径を保ったまま、容量を変えるケースを紹介します。左は規格品の9mm、右は全ては同一寸法で低の部分のみを窪ませることで容量を少なくしています。窪の中空部分は1cmまで(磁気が有効な距離)となり、スターバーが攪拌に堪えるスペースを確保しています。

- 左は15mmのセルでレセプター・チャンバーの容量は12ml。
- 右は20mmのセルでレセプター・チャンバーの直径、高さとも縮小したものです。左のセルとジャケット内は同じサイズになっています。(規格品では20mmのセルの容量は15mlですが、ここでは15mmセルと同じ12mlになっています。

- Q:ジャケット付きのフランツセルとは何ですか?
- ジャケットとはジャケット付セルのレセプター・チャンバーの外側を包む部分です。その役割からヒーティング・ジャケットと呼ぶ場合もあります。
- ジャケット付セルでは温度管理された送水ポンプ(恒温層)等に接続して使用します。これに対してジャケットのないセルは温度調整器(ウォーターバス、ドライ・ブロック・ヒーター等)に直接セルを置く、又は温度調整の行える部屋や空間に置くことが必要です。
- ジャケットは製造工程の中でレセプター・チャンバーと同時に作られるため、その後に切り離すことはできません。またジャケットなしのセルに後からジャケットを追加することもできません。
- 一般にジャケット付セルのほうが人気が高く、やや価格も高くなります。ユーザーとしては温度調整が重要な要素との認識があり、恒温層が多くの実験環境にあるのに対し、特別な環境の部屋やドライ・ブロック・ヒーター等は新たに投資が必要のなると考えられるようです。

- ジャケットはオリフィスのサイズに関係なく、直径は同一です。このため純正の攪拌装置を含め、多く場合、オリフィスの直径やジョイントの種類に関係なく他社の攪拌装置がそのまま利用できます。
- 下図は5mmから25mmのセル本体を比較しています。チャンバーの直径に関係なく、ジャケットの外径が30mmであることがわかります。

- ジャケット付セルは「スターラーVシリーズ」と一緒に使用します。ジャケットなしのセルでは、温度調整なしに攪拌のみ行いながらの使用になります。この場合、さらにセルが攪拌装置のホルダー部分で固定できるよう、何らかのサポートが必要になります。
- ジャケットの有無にかかわらずセル自体を平面に立てることはできません。通常クランプの重みで倒れてしまいます。「スターラーHシリーズ」と使用する場合、装置のセルホルダーに取り付けることでセルを立てることができます。
- セルのみ使用するのであれば、図のようにジャケット付では純正のセル・スタンド(全てのジャケット付に対してフリーサイズ)を装着して使用するのが便利です。またジャケットなしセルには四角い発砲材やスポンジに穴を開けて、そこにセルを通すのが手軽な方法だと思われます。一般に実験室で使用する磁気攪拌装置であればその上に置くことで特に問題なく使用できます。

- ※スタンド、スターラーに関する詳細は、「関連製品」をご覧ください。
関連製品
- Q:サンプリングポートのサイズを教えてください。
- サンプリング・アーム、ヒーター/サーキュレーターのつながるジャケット・チューブ(イン&アウト)及びオプションでつけるポート類は全て外径6mm、厚さ1mmのものを使用します。また内径は約4mmになります。
- サンプリング・アームからサンプルを取り出す際に外径2mmのシリンジ(ピペット)が楽々使用できるサイズになっています。
- Q:サンプリングポートにあるマークは何ですか?マークに合わせてバッファーを入れるのですか?
- 標準的な規格品のセルのレセプターに液を注いでキャリブレーション・マークまで正確に満たすのに必要な容量はマークの脇に刻まれた数字にmlの単位をつけたものになります。例)刻印が8.0なら8.0ml
- またこの際のセル精度は標準的な規格品でプラスマイナス0.2ml、特に大きなセルでプラスマイナス0.5mlになります。
- この範囲についてなぜもう少し厳密でないのかについては議論があります。まずセルは個別に手作りであり、ジャケットの有無の関わらず、多くのガラスチューブの部分がガラスメーカーからの供給に頼らざるを得ないことです。このため、同一の供給元でもガラスの直径や厚さ自体に若干の"ゆらぎ"があり、結果として完成製品の容量に影響を与えることになります。加えてこれらの材料の採寸や製造も全て人の手により行われます。
- しかしこういった状況であるからこそ、全てを組み合わせて調整する最終工程においては細心の注意のもとでセルを完成させます。しかしこの場合でもやはりいくらかの範囲で"ゆらぎ"が発生してしまいます。
- 最終的な容量とマークの位置は実際にピペットで水が入れられることでメニスカス現象による凹凸がなく、ほぼ水線が水平になる場所で決まってきます。この際、ピペットで入れられた水の量は記録されアームにマークが入れられ、所定の容量が刻まれます
- 使用する際の注意すべき点として、毛細管現象のためアームでは実際に水平になる位置より若干高く水が上がってしまいます。仮にメニスカス現象がなく、所定の容量を入れてもマークの線に合わない場合、凸状態であれば実際のキャリブレーション容量は標準より少なくなってしまいます。
- またこの逆にマークまで決められた標準量より多く入れないといけないような場合、メニスカスのため水線が水平に見える、見え方より増水していて、結果として容量は標準より多くなります。
- セルの容量をより表記通りに近くして使用の際にも細心の注意を払うのはとても重要ですが、実際的にはメンブレンのバラツキの方が大きく、均一化するのが困難であるため、こちらの作業のほうがさらなる注意が必要です。
- 図では2つのセルについて比較します。上はそれぞれ完全な状態のセルを2種、下は同じセルを各々ドナー部分、メンブレン、クランプを外した図になっています。左側のペアではキャリブレーションマークに満たない状態です。右はマークのちょうどまで満たされた状態です。ここで覚えておきたいことはセルは作成過程でレセプターの容量が満たされている時にアーム内の液体は上昇しており、メニスカスはジョイント表面でほぼ水平になります。
- 一部でサンプリングアーム内のレセプター溶液が高い位置に達すると、結果メンブレンに対しての押上げ圧が過度にかかる心配される方がいらっしゃいます。しかし実際は自然な状態で毛細管現象により起きる現象なため、メンブレンに圧はかかりません。

















